企業サイト価値242社ランキングから学ぶ3つの力
カテゴリー: スタッフブログ
- 2017年9月14日
今月9月にトライベック・ブランド戦略研究所より、
『ウェブサイト価値ランキング2017最新版』というレポートが報告されました。
ウェブサイトというデジタルマーケティングは、これまでは投資対効果が計りにくく、
企業にとってどんな効果をもたらしているのかを評価する基準があまりありませんでした。そこで、トライベック・ブランド戦略研究所のウェブサイト価値を可視化する評価システムを利用し、
「ウェブサイト価値」として金額に換算しランキングを公表。ランキングでは、有力企業・ブランドの242社のウェブサイトの価値を「売上価値」「情報価値」「閲覧価値」「行動価値」の4つの切り口にわけた金額がまとめられています。
実際には、1位のANAはサイトの総合価値として1000億円を生み出しているとの評価。
我々WEBサイトを制作する立場として、ブランド企業のサイトから学べることが多くありますので、
高い価値を生み出すサイトがどんな力があり、どんな施策をしているのかを3つの視点でご紹介します。
[ウェブサイト価値ランキング2017最新版(TOP10)]
【1】有益なコンテンツ力
☆総合 8位 アップル
https://www.apple.com/jp/初のトップ10入りを果たしたアップルは、ここ最近は消費者にとって使い方などを説明するページ「iPhone7で撮影する方法」のコンテンツを作り、消費者にとって有益なコンテンツ発信に力を入れています。
「iPhone7で撮影する方法」
https://www.apple.com/jp/iphone/photography-how-to/
☆総合7位の積水ハウス
http://www.sekisuihouse.co.jp/家造りの基礎知識から、子育て世帯、共働き世帯、ペット同居世帯など世帯別の家の造り方や生活のノウハウまで、コンテンツが充実しています。理想の住まいの造り方や暮らしのアイデアなど、消費者視点からの魅力的なコンテンツ発信に力を入れている例になります。
【2】お客様とつながり力
☆総合27位のマクドナルド
http://www.mcdonalds.co.jp/総合ランキングで昨年の47位から27位へ大幅にランクアップしたマクドナルド。
2014年夏に発覚した鶏肉偽装や異物混入問題から信頼回復に努めてきた日本マクドナルドは、デジタル施策にも力を入れ、2015年には利用した店舗に対し、ユーザーが直接、意見や要望を投稿できる専用アプリ「KODO(コド)」を提供。そのアプリの登場で、約660万件もの声を集め、店舗改善に役立てました。
今年8月には、東京の「マック」と大阪の「マクド」がそれぞれ独自に提案するバーガーのうち、ツイッターの投稿数で決める“東西対決”も行い、アプリやソーシャルメディアを使い大きな成果を上げた例だといえます。
【3】動機づけ&行動に導くアプローチ力
☆総合1位のANA
https://www.ana.co.jp/全日本空輸(ANA)は、ウェブサイト価値が1000億円を突破。押し上げた主な要因は、「個々のユーザー」の属性とサイト内の行動履歴に応じ、「オファー(提案)」やコンテンツを出し分けするワントゥワンマーケティングの拡充を行ったことによります。たとえば、年齢や性別などの属性、国際線や国内線といった手段、サイトやアプリでの行動記録を集計し、オファーに応じて、クリック先コンテンツを自動的に判別。
また、旅先情報提供の時には、女性がクリックすれば、エステやグルメ情報、男性ならバーやラウンジの情報を表示させるなどきめ細かく出しわけています。
さらに、二つのうちのどちらの反応が良いかのABテストも実施し、常に属性に対しての反応をフィードバックし継続的な改善につなげています。
☆総合9位のユニクロ
http://www.uniqlo.com/jp/昨年5位から大きく上昇したユニクロ。要因の一つに、スマホアプリを使った「ワントゥワンコミュニケーション」を行い、会員属性や購買履歴など大量のデータを元に、属性と履歴にあわせて、お得な情報を発信するマーケティングを行っています。
上記サイトに共通して言えることは、単なるコンテンツの充実だけではなく、より細かくされた個人のニーズを収集する力や、どれだけその細かいニーズに対して適切な情報を発信できる力がさらに大きな成果を生む要因になると感じました。
★ウェブサイト価値ランキング2017最新版
http://japanbrand.jp/ranking/we-ranking/we2017.html(トライベック・ブランド戦略研究所)投稿一覧